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私的感想:本/映画

映画や本の感想の個人的備忘録。ネタばれあり。

「オリバー・ツイスト」

2006-01-29 21:41:43 | 映画(あ行)


イギリスを代表する文豪ディケンズの名作を映画化。監督は「戦場のピアニスト」でオスカーを手にしたロマン・ポランスキー。主人公には新人のバーニー・クラーク、脇をオスカー俳優ベン・キングズレーらが固める。


つまらなくは無いが、いまひとつ心に響かない作品だ。
多分、理由は二つあると思う。

一つ目はオリバーが弱気であまり共感できないって事。
何かこの少年があまりに善人で、無垢な感じが漂いすぎて、いちいち鼻についてしまう。まあ、そういうキャラ設定だといわれればそれまでなのだけど、どうも個人的には血肉の通ったキャラには見えなかった。

二つ目は物語の焦点がぼやけたという点。
視点が前半ではオリバーを中心に描かれているのに、後半からオリバーは脇役っぽい位置づけに下がってしまう。それはそれでいいのだけど、どうもそのつなぎが悪かった様な気がした。そのため一貫性が無いように観えてしまい、物語を若干弱いものにしてしまったのでは無いか、と偉そうに思ってみる。

しかしエピソードが次々飛び出すので、テンポが良く、つまらないという印象を持つまでには至らなかった。観たらそれなりには納得して帰ることができるだろう。

あと、セットだがさすがに金をかけたというだけあってすばらしい。
19世紀のロンドンの生きた感じが伝わってきて、その風俗と共に目を奪われるものがある。これだけでも一見の価値はあるだろう。

評価:★★★(満点は★★★★★)


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